【小説感想】ヤキトリ 2 Broken Toy Soldier

 

1巻にて火星のキッチンでの教習を終え、無事「ヤキトリ」として出荷されることになったアキラをはじめとするK321ユニット。

ヤキトリとして初めて向かった任務は、商連からの独立を叫ぶ惑星バルカでの外交特使護衛、のはずだったが……。

 

というわけで1巻ではとにかくK321部隊より知識においてのみ勝る他ヤキトリ部隊からボコられまくるアキラたち、そこからの脱却。ヤキトリとしてはじめて「あらかじめ焼かれたことしかできない、使い捨ての消耗品」から「考え、行動することのできる兵士」である片鱗を見せることのできたところでおしまいだった。

2巻では、ヤキトリとして出荷され、初めての任務に向かうK321が描かれる。

過酷な訓練と修了試験を乗り越えて、悪態はつきまくる怒鳴りあうの相変わらずのK321部隊も少しは協調性というものが見えてきたように思う。自分はK321の中だとアキラやタイロン寄りの視点で読んでいるので、とにかくアマリヤの態度は腹立って仕方ないのだが、だからといっていない方がいいとはならないのがキャラクター配置のバランスの良さのように感じる。

 

2巻での見どころはとにかく「バルカ事変」における戦いの描写、これに尽きる。

ニードルガンを撃ちまくり、擲弾をばらまき、弾がなくなれば銃も弾も敵から鹵獲してとにかく敵を撃ち殺す。状況は最悪ながら爽快感さえ覚えてしまうのは、K321部隊の誰もが生きることを諦めないことだろう。現状での最善を尽くし、それが状況打開に動いていくのは気持ちがよいものだ。たとえその結果が、「商連の倫理観に照らし合わせれば」種族虐殺にあたるものだったとしても、我々読者にとっては最高のエンタメになる。

 

一難去ってまた一難というべきか、2巻最後で謎の捕縛を受けたアキラ。3巻ではヤキトリ世界のディストピア的日本の描写もされそうな引きで、続刊が待ち遠しい。カルロ・ゼン同志には身体を壊さない程度に早く続きを書いてもらいたい。頼むよ~

 

 

 

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