【小説感想】三千世界の鴉を殺し 22巻 「垣間見る、ニコルとの過去」

三千世界の鴉を殺し22巻感想 小説感想

こんにちは、峰晃です。

 

結構前から追っているシリーズの『三千世界の鴉を殺し』の22巻がいつの間にか発売してたので感想記事です。

 

刊行ペースが年1なので、うっかりするとすぐ忘れる&店頭からなくなるんですよね……。

 

 

あらすじ

記憶を失ったニコラルーンは去った。

遠い昔、少年ルシファは、はかなげでやさしい面差しの彼に、性別を誤解したまま、ほのかな恋心をいだいた。

賞金稼ぎのルシファがまだ14歳で、”母”マリリアードの想いを受けて、人を大切に思うことを学んでいた頃……。

ルシファはかすかに心痛む過去の夢とも訣別し、

アル・ジャアファルへの復讐を誓う。

雑誌掲載時からシリーズ最大加筆!!

人気シリーズ、いよいよ22巻!!

--22巻裏表紙より

 

そ、想像以上にあらすじ詐欺だったな!?(読了直後の率直な意見)

 

21巻でニコル退場したはずなのに、思いっきり表紙はっててどういうこったと思ってたら、回想でございました。

 

回想中だと、ニコル大失敗!ルシファの機転で事なきを得る!って感じでいいところがまるでないです。記憶喪失の件といい、ポンコツ強調されすぎてちょっとニコルがかわいそうになってきました。(O2直属なんだしまがりなりにも実力はあるだろうに……)

 

といっても、そのニコルと少年時代のルシファの回想がそれほど内容を占めているわけでもなく、イヴル殲滅に向けて着々と地固めをしているシーンがほとんどです。

 

ぶっちゃけここ数巻くらいずっと地固めしてる気がしますが。

 

アル・ジャアファルへの復讐を誓う--って、今回、本文中で名前すら出てきてないぞ、変態教授。

 

ただ今巻はひさしぶりに声あげて笑ったシーンがありました。

 

ずばり、ルシファお得意の人の姿をしたゴリラ教育シーン。

 

いやはやとにかく、ルシファの脳筋ゴリラへの教育的指導でアニキと崇められるのはもはや様式美といっていいですが、そのゴリラに対する何気ない語彙チョイスが毎回すばらしいんですよね。

 

初期の幼女の歌声でスキップ・マラソンのシーンを彷彿とさせる、良いシーンでした。ルシファには災難ですが、まあルシファの不幸=読者の笑いみたいなところもあるんでしょうがないよね。

 

やはり!話はそれほど進まず……

 

というわけでオルガとの会食シーンだとか、惑星大統領私邸不法侵入とか、エピソードとしてはいろいろあるのですが、物語自体の大筋としてはやはりそんなに進んでおりません。

 

オルガの話やニコルとの回想でのマリリアードとかで、過去作(喪神・カラワンギ)読者へのサービスシーンがやや多めだったのかな?という感じ。自分は過去作未読なのでなんともですが。

 

特にニコルと少年ルシファの回想シーンは、シーン自体は良いものだっただけに本編に無理やり差し込む必要あったかな?という感じでした。

 

それこそ短編として独立させた方がよかったような。

 

じりじり……と進んでいる感覚はあるのですが、ドラマCD特典のプチ文庫やらでその後の話がさんざん出ている以上、読者としては「はよ先に進めんかい」という気持ちを毎回抱いております。

 

特典小説なのだから、持ってない人には知りようがない話だしいいのでは?という言い訳も、残念ながら、特典小説をまとめた文庫が出てしまった以上、あまり通用しないのですよねえ……。

 

 

津守先生の作品はどれも好きですが、三千世界はそろそろ風呂敷をたたみ始めてほしいものです。いや、たたみ始めてはいるのか……?

 

次巻の発売は例年通り来年の11月ごろになるでしょう。次巻で話……進むかなあ……。

 

それではまた。

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